福生通信

自転車であちこちに行った備忘録

安倍峠(静岡県)

安倍峠と言っても政治ネタではない。
静岡の県道29は安倍川の水源の安倍峠までの川沿いの道である。
デポ地は西ヶ原総合運動場。
朝7時前に到着したら開放は9時からと書いてあり門は閉まっていた。
さてどうしたものからスマホで他の駐車場探してたら、係員が来て門を開けていた。
どうやら駐車場は7時から開放するらしい。
 
駐車場で準備を始める。
鋭く突き刺さるような日射し。
東京では聞かないクマゼミが五月蝿いほど鳴いている。
 
安倍側を右手に見ながら緩斜面が続く。
河川は広いが水量はとても少ない。
もともと少ないのか、今は少ないのかよくわからない。
安倍川餅はここが発祥だったことを後のWikiで知る。
たぶん何度も走ると退屈な道だろうが、初めてなので色々新鮮である。
真富士の里と言う道の駅のような売店があったのでお稲荷さんを買って補給。
地元のわさび漬けが入っていて美味しい。
 
わりと自転車は見かけるが下りてくる人が多い。
もう登った帰りなんだろうか。
 
安倍川を右に左に移動しながらだんだん道も川も狭くなってくる。
40kmくらい走ると梅が島温泉に到着する。
しかしここまでそれほど急坂は無い。
標高は750mくらいである。
ルートラボで50km、獲得標高1450mくらいなはず。
安倍峠まで残り10kmで残りの標高があるってことだ。
ここまで来て道路標示に山梨県側には抜けられませんと書いてあった。
どうやら身延側に下りて一周コースは無理のようだった。
 
梅が島温泉はとっても地味な温泉街だ。
いや街とも言えないくらいひっそりしてる。
 
ちょうどお昼でお腹もすいたし、もし反対側に下りられたらしばらく何もなさそうなので、梅が島温泉唯一の食堂で飯を食べることにする。
店に入ると真っ黒な汁の静岡おでんが置いてある。
勝手に取って一本100円の串の本数で清算するようだった。
セルフでおでんとノンアルを持って来た。
魚粉をかけて食べる静岡おでんは独特の味。
他の客も黙々とおでんを食べている。
 
さてとって感じで、安倍峠に向かう。
まあ10kmで700mなんで激坂ってほどでもない。
みんな梅が島温泉が目的地のようでほとんど車もいないくなる。
道もそれほど荒れていないが通行量が少ない感じで落ち葉や砂利やコケが多い。
展望もそれほどなくよくある林道っぽい。
安倍川は完全に渓流となって下の方を流れていたが、いつのまにか川は無くなる。
ほどなく安倍峠と思われる広場に到着、特に何かあるわけでもなくちょっとして駐車場とハイキング者用のトイレは設備されていた。
その先までいくとゲートが閉まっていて通行止めだった。
 
そのまま来た道を戻る。
 
この辺りは昔は金山で賑わっていたらしい。
前回行った荒船風穴も蚕産業で賑わっていた場所である。
両方とも時代は移り変わってすっかり閑散としてしまったのが共通点だなと思いつつ静岡を後にする。