福生通信

自転車であちこちに行った備忘録

ROAD TO ROUBAIX

原宿から代々木公園を抜けてHNKの前を通り裏の雑居ビルに映画館はあった。
狭い階段を二階へ上ると受付がある。
自転車に乗っていることを示せば料金が少し安くなると言うので携帯で草津の時の写真を見せる。
映画館だとばかり思っていたが、ここは視聴装置付き多目的スペースのようだ。
十何人かの上映時間を待っているだろう人達が狭い廊下や階段にいた。
J-SPORTのジロデイタリアの合間に大々的に宣伝してるのに、自転車に興味ある人なんてこの程度なのかと、あらためてマイナーな世界なんだなと感じてしまう。
時間になり整理券順に案内される。
広めのマンションのリビングにプロジェクターとオーディオ機器を置いたと言った感じの部屋に、中古家具で寄せ集めたような椅子が40個ほど並んでいる。
上映時間になるまでにほぼ席は埋まる。
普通の映画と同じで最初は予告編が10分以上流れる。
どの映画もマイナーで、聞いたことも無いタイトルで、忘れていたような俳優が出演している。
日の目を見ることの無い映画は沢山作られているんだと初めて知った。
本編が上映される。
ROAD TO ROUBAIX
パリルーベはヨーロッパ5大クラシックレースひとつで100年以上の歴史がある自転車ロードレース。
コースの半分くらいが昔のままのルーベ(石畳)になっている。
本来であればMTBで走るような場所だと映画の中のメカニックも言っていたが、ルービックキューブをふた回りくらい大きくしたパヴェ(敷石)を敷き詰めた道をロードバイクが疾走する。
逆に疾走するくらいの慣性がないと走れないだろう。
始まりから半分くらいはインタビューとか説明ばかり。
いかに特別なレースかがわかるが、長くてちょっと飽きてしまう。
後半は2007年のレースのドキュメンタリー。
レースを追いながら選手の人間模様やらが描写される。
優勝トロフィー?がパヴェを象った物だったのが少し笑えた。
未舗装と言っていいくらいの場所ばかり走るので、選手はホコリだらけ。
そして完走できた人のみ、専用のシャワー室に入れるらしい。
その古ぼけた石で区切られたシャワーブースのひとつひとつに歴代優勝者のプレートが貼ってあった。