福生通信

自転車であちこちに行った備忘録

手術

今回は健康体なので歩いて手術室に行くのかと思っていたら、病室で裸にされてストレッチャーで運ばれる。
手術室は真っ白で素っ気なくて片面の壁にはガラス戸の棚があって、びっしりと医療用品が詰められている。
手術する左足を下に丸まって寝て、脊髄に麻酔を打たれる。そんなに痛くないけど背骨に注射って凄く嫌な感じだ。
注射器のシリンダーを押すのと同時に麻酔薬が脊髄を伝って左足に流れて行くような感じがする。
すぐに左足からしびれてくる。
心電図の装置が取り付けられ、ピッ、ピッ、と音が鳴り始めると手術の緊張が増してくる。
何度もアルコールで体を拭いて感覚があるか調べられる。
15分くらいして麻酔が完全に効いたところで手術が始まった。
下半身には幕がかけられているので自分では手術の様子は見れない。いや、たとえ見れたとしても見たくはない。
いつ切られたのかは全く分からないが足をぐいぐい押しているのだけは感じる。固定の金属を抜くのは結構大変そうだった。ネジをクルクルって回してプレートを外すみたいな簡単なものではなく、剥がすと言った感じのようだ。
執刀医ともう一人いて、二人で小声で談笑しながら手術を進めている。手術自体は談笑しながら出来るくらい簡単なのだろう。
15分くらいで手術は終わる。
手術室の外でレントゲンを見ながら上手く行ったと説明された。
病室に戻る。
前回は麻酔のせいなのかとても気分が悪くなって酸素マスクしていたが、今回は上半身が全く元気な状態。
すぐに持って来たDVDもで見たい気分だったが、さすがにしばらくベッドでじっとしていた。
これで6時間くらいして麻酔が切れると痛いんだろうなと思っていた。
うたた寝とかしてい気が付くと22時頃になっている。麻酔は切れてきて右足は普通に動かせるようになっている。
ところが切開したところはあまり痛いと感じない。全然我慢出来る程度である。それよりも空腹の方が辛いくらいだ。手術前は半日食べられないし、手術後も翌日まで飲食禁止だ。
前回はすごく痛くて苦しんで痛み止めの注射してもらったのだが、今回はなんで痛くないのだろうか。骨に達するまで10センチ以上も切っているのに不思議である。
看護師さんが様子を見に来て痛くないかと聞かれた。我慢出来る程度だったが眠りたかったので、痛み止めの座薬を入れてもらう。注射は最後の手段なので、よっぽど痛いと訴えないかぎり打ってはくれない。
その後眠くなって朝まで寝てしまう。
朝になっても動かない限り痛みは大して感じなかった。
抜釘は痛くないものなのかと回診時に聞いてみると、それは状態によりけりだからなんとも言えないとのことだった。骨折の手術より抜釘の方が大変だと言う人もいるらしい。